トップ » 安納いもについて
焼き芋にすると蜜が出るほどの甘さが特徴の安納いもは、昭和63年に種子島島内で作られていた、おいしいさつまいもを集め、平成元年から鹿児島県農業開発総合センター熊毛支場で個体選抜を行い、平成10年に「安納紅」と「安納こがね」として品種登録されました。近年、しっとりとした食感と甘さが認められ、全国的に人気が高まっています。
第二次世界大戦後にスマトラ島北部のセルダンという地域から兵隊さんが持ち帰った1個の芋を島内で栽培しはじめたのが安納いもの始まりだと言われています。その芋は糖度が高く、食味が良いことから、その栽培が安納地域から他地域に拡大したことにより、安納地域の名称を取って「安納いも」と呼ばれるようになりました。
安納在来いもが安納地域を中心にして種子島島内で栽培されており、驚きの甘さと、ねっとりとした食感が大人気で、平成元年に鹿児島県農業開発総合センター熊毛支場で優良品種の選抜育成に取りかかり、平成10年に品種登録されました。
安納いもの特徴は甘味としっとりとした食感です。安納いもには、他のサツマイモと比べてショ糖が多く含まれています。安納いもの甘さの秘密は、このショ糖にあるのです。しっとりとした食感は、オクラや山芋などに含まれている多糖類を多く含んでいるからです。
安納在来いもの優良品種選抜育成を行い平成10年に2品種が品種登録されました。一つは「安納紅」一般的に安納いもと呼ばれているもので、皮色が褐紅色で肉食は黄色です。二つ目は安納在来いもの突然変異で出来た「安納こがね」で、皮色は薄い黄褐色です。
分析成分表 (%) | ||||||
品種 | でん粉 | 果糖 | ブドウ糖 | ショ糖 | 麦芽糖 | 糖合計 |
安納紅 | 11.5 | 0.72 | 0.70 | 4.80 | 10.25 | 16.47 |
安納こがね | 10.6 | 0.83 | 0.78 | 4.80 | 10.90 | 17.31 |
高系14号※ | 14.5 | 0.36 | 0.35 | 1.54 | 11.73 | 13.98 |
出典:さつまいも小辞典 ※代表的な銘柄:なると金時 注意:蒸煮後の数値です。 |
Mサイズ(約200g)
※サイズにより時間が異なります。お好みに合わせて焼いてください。
※串がすっと刺さるくらいに焼けてから、さらに5~10分ほど焼くと、おいしく召し上がれます。ただし、焼きすぎにはご注意ください。
安納いもの保存に適した温度は13℃~15℃です。低温では傷んでしまいます。また、乾燥のしすぎにも注意してください。長期間保存する場合は、焼き芋にしてから冷凍することをおすすめします。
国内でサツマイモの栽培にはじめて成功した場所が種子島だったとご存じでしたか。1698年 19代島主種子島久基が当時は外国であった琉球より取り寄せたサツマイモを農家の大瀬休左衛門に植えさせ、試行錯誤の末に日本で始めてサツマイモの栽培に 成功したのです。その後、食糧難の救世主として日本全国に広がることになるのです。これは、指宿市山川の前田利右衛門が栽培した7年前、江戸小石川の薬草園で青木混陽が栽培した37年前のことです。
「第十九代種子島島主久基(栖林公)は、元禄十一年(一六九八年)三月琉球王尚貞に懇望して、一籠の甘藷の寄贈を受けた。
家臣西村時乗を命じ栽培法を研修させ、時乗は下石寺の大瀬休左衛門に実験的試作を命じ、苦心の末に栽培を可能とした。
七年後に山川(鹿児島県)の前田利右衛門が甘藷栽培を行い、甘藷先生と呼ばれた。青木昆陽はこの年(元禄十一年)に生まれている」